SING
イルミネーションエンターテイメントによる、アニメ映画。
当初は賞金目的でオーディションに参加ていた動物たちが、徐々に、コンサートを開きただ練習の成果を発揮したい、と思うようになる。ムーン(劇場主のコアラ、主人公)が奮闘する姿に心打たれ、最後はオーディションではなくコンサートとして各々の歌を披露する。
映像としても見応えがあったし、BGM、歌も上質かつバリエーション豊富で楽しめた。登場人物が多いため、各々の事情を説明する時間が限られているにも関わらず、話の流れに違和感なく見れた。少々御都合主義的な部分もあったけれど・・・(例えば友人の羊のおばあちゃんが大金持ちとか・・・)。
個人的に凄くいいなと思ったのは、主人公のムーンのキャラクター(と言うと人物そのものを指しているようだけれどここでは性格、たち、という意味)だった。
ショーを良くしようと言うひたむきな姿勢もそうだが、何より、オーディションの時、良いものははっきり良いと言いつつ、駄目だった者に対し、否定的な言葉を投げかけたりしない。
選定する立場になっても非常にフラットな、ある意味いい加減な判断をしている様に描かれている。それが痛快であり、映画全体の爽やかな雰囲気の根幹をなしていると思う。